12月と1月の請求だけ、明らかにおかしい。エアコンをつけっぱなしにしている自覚はあるけれど、消せば寒くて過ごせない——。

冬の暖房費が高い家には、はっきりした理由があります。暖めた空気が、窓とドアの隙間から出ていっているのです。暖房の使い方より、逃げ道をふさぐほうが先に効きます。

この記事では、暖房費が上がる4つの原因を切り分けたうえで、まずお金をかけずにできることと、熱を逃がさない道具を紹介します。

先に|国は「冬の室温は20℃を目安に」と書いている

資源エネルギー庁が、家庭の省エネ効果を金額で示した一覧を公開しています

暖房についての目安は冬の暖房時の室温は20℃です。そのうえで、機器ごとに金額が出ています。

暖房費を下げる行動を、金額の大きい順に並べ替えました

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やること 条件 年間
電気カーペットを「強」から「中」へ 3畳用・1日5時間 約5,770円
電気カーペットの広さを合わせる 3畳用と2畳用の比較・室温20℃・中・1日5時間 約2,790円
ガスファンヒーターを1日1時間短縮 設定温度20℃ 約2,150円
エアコン暖房を21℃から20℃へ 2.2kW・外気6℃・9時間/日 約1,650円
こたつを「強」から「中」へ 1日5時間 約1,520円
石油ファンヒーターを1日1時間短縮 設定温度20℃ 約1,470円
ガスファンヒーターを21℃から20℃へ 外気6℃・9時間/日 約1,320円
エアコン暖房を1日1時間短縮 設定温度20℃ 約1,260円
こたつ布団に上掛けと敷布団を足す 1日5時間 約1,010円
石油ファンヒーターを21℃から20℃へ 外気6℃・9時間/日 約880円

※資源エネルギー庁 省エネポータルサイト「無理のない省エネ節約」(2026年9月2日 閲覧)。電気31円/kWh、ガス162円/m3、灯油86円/Lで換算された金額で、単価は時期や地域により異なります。暖房期間は5.5か月(169日)で計算

いちばん大きいのは、エアコンではなかった

金額でいちばん上に来たのは、電気カーペットの温度を1段階下げることでした。

3畳用で「強」から「中」にすると、年間で約5,770円。エアコンの設定温度を1℃下げる約1,650円の3倍以上です。

広さを合わせるだけでも約2,790円あります。

足元の暖房は、体に近いぶん設定を上げがちです

そして長時間つけっぱなしになります。

エアコンより先に、床のほうを見てください

1℃と1時間、どちらが効くかは機器で違う

一覧を見ると、機器によって効く手が違います

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機器 1℃下げる 1時間短縮する
エアコン 約1,650円 約1,260円
ガスファンヒーター 約1,320円 約2,150円
石油ファンヒーター 約880円 約1,470円

エアコンは温度、ファンヒーターは時間のほうが効いています

ファンヒーターは早めに消しても室温がすぐには下がりません。

寝る15分前に切る、という手が金額に出ています

冬の暖房費が高いのはなぜ?考えられる4つの原因

同じ広さ・同じエアコンでも、家によって暖房費は変わります。差を作っているのは、暖める力より逃がさない力です。

原因① 熱の多くが窓から逃げている

壁や天井と違い、窓ガラスにはほとんど断熱がありません。暖房で暖めた空気の熱は、その大半が窓から外へ抜けていきます。カーテンを閉めても、ガラスが冷たいままなら冷気は入り続けます。

原因② 玄関ドアや窓のサッシに隙間がある

古い建物ほど、ドアや窓の縁に隙間が空いています。足元がスースーする部屋は、暖房が外へ吹き抜けている状態です。設定温度を上げても暖まらないのはこのためです。

原因③ 暖気が天井にたまって足元が冷たい

暖かい空気は上へ行くので、天井付近だけが暖まって足元は冷えたままになりがちです。体感が寒いので設定温度を上げてしまい、電気代だけが上がります。

原因④ 部屋全体を暖めようとしている

寝るときや机に向かっているときは、必要なのは部屋ではなく体のまわりです。広い空間を暖め続けるのは、いちばんお金のかかる暖め方です。

灯油やガスのストーブを使う家は、1時間に1回程度の換気が必要です。断熱を強くするほど室内の空気は入れ替わりにくくなるので、暖房費の対策と換気はセットで考えてください。

暖房費の節約|お金をかけずにできること

道具を買う前に、今日からできることがあります。

  • カーテンを床につく長さにして、日が落ちたらすぐ閉める:窓とカーテンの間に冷気をためて、部屋へ落ちてくるのを防げます
  • エアコンの風向きを下に向ける:暖気は上にたまるので、下へ送るだけで体感が変わります
  • フィルターを2週間に1回掃除する:目詰まりしたままでは同じ暖かさに余計な電気を使います
  • 使っていない部屋のドアを閉める:暖める空間が小さいほど、費用は下がります
  • 厚手の靴下とひざ掛けで足元から暖める:足元が暖かいと、設定温度を1〜2度下げても寒く感じません

それでも寒い・請求が下がらないなら、熱の逃げ道を道具でふさぐ段階です。

【比較】暖房費を下げるグッズおすすめ4選

ここからは原因ごとに、対策に使える物を紹介します。すべてを買う必要はありません。自分の家のどこから熱が逃げているかで選んでください。

下の順番は「値段の安さ×効果が出る速さ」で並べています。迷ったら上から検討してください。

足元がスースーする家におすすめ|隙間テープ

ドアやサッシの縁に貼るだけのスポンジテープです。数百円で冷気の入口をふさげるので、暖房対策の中でいちばん元が取りやすい道具です。

隙間テープ ドア 窓 D型 防音 隙間風防止テープ

隙間テープ ドア 窓 D型 防音 隙間風防止テープ

ドアや窓のサッシに貼る隙間風防止テープです。

  • 数百円で冷気の入口をふさげる
  • 貼るだけで工事も道具もいらない
  • 防音と虫の侵入対策にもなる
価格 約678円
効果が出るまで その日から
こんな人に ドアの下や窓際から風を感じる家
楽天レビュー ★4.55(175件)

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窓際が冷たい家におすすめ|窓の断熱シート

窓ガラスに貼って、熱が逃げる面そのものを弱くする方法です。暖房費対策としては、いちばん大きい相手に効きます。結露が減るので、冬のカビ対策にもなります。

窓 ガラスフィルム 窓 目隠し フィルム 窓断熱シート

窓 ガラスフィルム 窓 目隠し フィルム 窓断熱シート

窓に貼る断熱・遮熱シートです。

  • 熱がいちばん逃げる窓の断熱を足せる
  • 結露が減ってカビと拭き取りの手間も減る
  • 夏は日射しを抑えて冷房にも効く
価格 約1,280円
効果が出るまで その日から
こんな人に 窓際に立つとはっきり冷たい家
楽天レビュー ★4.4(1,430件)

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寝るときの暖房を切りたい人におすすめ|電気敷き毛布

部屋ではなく寝床だけを暖める方法です。エアコンを一晩つけ続けるのに比べて、電気の使用量は大きく下がります。寝ている間の暖房を切れる家は、冬の請求がはっきり変わります。

電気毛布 敷き 日本製 小さめ シングル 電気敷き毛布

電気毛布 敷き 日本製 小さめ シングル 電気敷き毛布

日本製の電気敷き毛布。洗えるタイプです。

  • 寝床だけを暖めるので一晩の電気代が安い
  • 寝る前にエアコンを切れるようになる
  • 洗えるので冬のあいだ清潔に使える
価格 約3,390円
効果が出るまで その日から
こんな人に 寝るときも暖房をつけっぱなしにしている人
楽天レビュー ★4.52(2,273件)

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窓が大きい部屋におすすめ|断熱カーテン

厚手の生地で窓からの熱の出入りを抑えるカーテンです。掃き出し窓のように面積が大きい部屋ほど差が出ます。断熱シートと重ねると、窓の弱さをかなり補えます。

省エネ節電カーテン カーテン くれない K-wave-D-plain 40色

省エネ節電カーテン カーテン くれない K-wave-D-plain 40色

省エネ性能をうたった遮光断熱カーテンです。

  • 大きな窓からの熱の出入りを抑えられる
  • 断熱シートと重ねると窓の弱点を補える
  • 遮光と防炎も兼ねて一年中使える
価格 約5,780円
効果が出るまで その日から
こんな人に リビングの窓が大きい家
楽天レビュー ★4.47(1,466件)

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窓の断熱シートの口コミ|暖房費に効く窓と効かない窓の違い

使っている人の声を調べました(楽天のレビュー 計5,344件を確認)。

満足している点

  • すきまテープ=「引き戸やドアのすき間を埋めると、寒さも音も違う」という声
  • すきまテープ=「柔らかくて貼りやすく、初めてでも付けられた」という評価
  • 電気毛布=「寒い夜でも快適に眠れる」「節電になった」という声
  • カーテン=「サイズがぴったりで、生地がしっかりしている」という評価

気になるという声

  • すきまテープ=「粘着力」「サイズ」への指摘。幅を測ってから買ってください
  • 窓の断熱シート=「貼るのが難しい」「気泡が残る」「時間が経つと剥がれる」
  • 電気毛布=「毛玉ができる」「タイマー機能」への指摘
  • カーテン=「縫製」「色味」への指摘。色は画面と実物で差が出ます

ここから言えること

窓の断熱シートは「貼るのが難しい」という指摘がいちばん多いです。気泡が残る、時間が経つと剥がれる。広い窓に1人で貼るのは、かなり大変だと考えておいてください。

そしてカーテンは、サンプル生地を取り寄せられる店があります。色味の失敗がいちばん多い商品なので、面積が大きいものほど、先に現物の色を見るほうが確実です。

暖房費対策グッズ4つを比較|価格と効果の早見表

どれから手をつけるか迷ったときの目安です。

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熱の逃げ道 使う物 価格の目安 効果が出るまで こんな人に
ドアと窓の隙間 隙間テープ 約678円 その日から 足元がスースーする
窓ガラス 窓の断熱シート 約1,280円 その日から 窓際が冷たい
寝ている間の暖房 電気敷き毛布 約3,390円 その日から 一晩つけっぱなし
大きな窓 断熱カーテン 約5,780円 その日から リビングの窓が大きい

費用対効果の順は、隙間テープ→窓の断熱シート→電気敷き毛布です。合計3,000円ほどでも体感は変わります。カーテンの買い替えは、そのあとで検討すれば十分です。

冬の暖房費について、よくある質問

エアコンとこたつはどちらが安いですか?

暖める範囲が狭いこたつのほうが、消費電力は小さくなります。ただし部屋全体が寒いままなので、家族の過ごし方によります。在宅時間が長い家は、エアコンで下地を作りつつ体のまわりを暖める組み合わせが現実的です。

設定温度は何度がいいですか?

環境省は暖房時の室温20度を目安として示しています。ただし体感は湿度と足元の温度で大きく変わります。加湿と足元の対策をすると、同じ20度でも暖かく感じられます。

エアコンはつけっぱなしのほうが安いですか?

短時間の外出ならつけっぱなしが有利なことがあります。室温を目標まで上げるときにいちばん電気を使うためです。数十分の外出は消さず、数時間空けるなら切る、が目安です。

窓の断熱シートは賃貸でも貼れますか?

水で貼るタイプなら、はがせる前提の製品が多くあります。ただし窓の種類によっては熱割れの注意書きがあるので、購入前に対応窓を確認してください。網入りガラスや複層ガラスは特に確認が必要です。

暖房の設定温度は何度がいいですか?

資源エネルギー庁の省エネポータルサイトでは、冬の暖房時の室温は20℃を目安にと示されています。エアコンを21℃から20℃にした場合の効果は年間約1,650円(2.2kW・外気6℃・1日9時間)とされています。金額は電気31円/kWhで換算されたもので、単価は時期や地域により異なります。

こたつと電気カーペットは、どちらが電気を食いますか?

資源エネルギー庁の一覧では、設定を1段階下げたときの効果として電気カーペット(3畳用)が約5,770円、こたつが約1,520円と示されています(いずれも1日5時間)。削れる金額が大きいのはカーペットのほうです。こたつは布団に上掛けと敷布団を足すことでも約1,010円とされています。

まとめ|暖める前に逃げ道をふさぐ

冬の請求が高いのは、暖房の使いすぎというより暖めた分がそのまま外へ出ていることが多いからです。

  • 日が落ちたらすぐカーテンを閉めて冷気をためない
  • ドアと窓の隙間を数百円でふさぐ
  • 寝ている間は部屋ではなく寝床だけを暖める

まず700円の隙間テープで足元の冷気を止めるところから。窓の断熱シートまで足せば、設定温度を上げずに過ごせるようになります。

冬の電気代は平均どれくらいか

冬は1年でいちばん電気代が高くなる時期です。

冬の窓まわりでほかに起きること

窓が冷えている家では、寒さ以外の問題も同時に起きます。

暖房していない場所が寒い場合

脱衣所やトイレは、暖房した部屋と10度以上の差ができます。