毎月の通院と薬で、思ったより出ていく。家族の分も合わせると、けっこうな額になる。
まず言っておきます。医療費を減らすために、受診や薬を減らすのは危険です。
この記事は「同じ治療を、無駄なく受けるための確認事項」です。
治療内容を変える話は、一切していません。そこは医師と相談する領域です。
お金を理由に、受診や服薬をやめないでください。
薬を飲む回数を勝手に減らす、通院の間隔を勝手に空ける。これは、あとでもっと大きな医療費と体の負担になって返ってきます。
支払いが苦しい場合は、まず医師か薬剤師に「費用が負担になっている」と伝えてください。相談できる制度や、選べる方法があることがあります。黙ってやめるのが、いちばんよくないです。
先に|払いすぎた分が戻る仕組みがある
受診を減らす前に、使えていない制度がないかを見ます。
厚生労働省の案内です。2026年8月から内容が変わっています。
→ 表は横にスクロールできます
| 項目 | 書かれていること |
|---|---|
| どんな制度か | 窓口で支払う医療費が上限額を超えた場合、その超えた額を支給する |
| 例 | 70歳未満・年収約370万円〜約510万円で医療費100万円の治療なら、自己負担は約9.3万円まで |
| 多数回該当 | 直近12か月で該当した月が3か月以上あると、4か月目以降は上限額がさらに軽減される |
| 年間上限 | 2026年8月から、月単位に加えて年単位の上限額が新たに設けられた |
| 2027年8月から | 所得区分が細分化される |
※厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」(2026年7月31日 更新/2026年9月10日 閲覧)
2026年8月から
年単位の上限が新しく入りました。
治療が長く続く人ほど、ここが効いてきます。
上限額は人によって違う
年齢と所得で決まるので、一律の金額はありません。
自分がいくらになるかは、加入している健康保険の窓口で確認してください。この記事は、そのうえで減らせる無駄のほうを扱います。受診を減らすことは、ここでは勧めません。
まず確認する、4つのこと
① 自己負担の上限を定めた制度があるか
医療費の自己負担には、上限を設ける公的な制度があります。(高額療養費制度)
ただし、対象になる条件・上限額・手続きの方法は、年齢と所得によって変わります。
自分の場合どうなるかは、加入している健康保険に確認してください。
ここでは金額を書きません。人によって違ううえ、制度は改正されるからです。
② 領収書を、家族分まとめて保管しているか
医療費が一定額を超えた場合、税の申告で控除を受けられる仕組みがあります。
ただし、対象になる費用の範囲と条件があります。市販薬が対象になる別の仕組みもあります。
どちらが使えるか、両方使えるかは、状況によります。税務署か税理士に確認してください。
いずれにせよ、領収書を捨ててしまうと選択肢が消えます。まず取っておいてください。
③ 薬の選択肢を、聞いたことがあるか
同じ成分で、価格の違う薬がある場合があります。
ただし、切り替えられるかどうかは、薬や体質、医師の判断によります。
自分で決めることではありません。「そういう選択肢はありますか」と、医師か薬剤師に聞いてください。
④ 同じ薬を、複数の病院からもらっていないか
これは、お金だけでなく体の安全の話でもあります。
複数の医療機関にかかっていると、同じ効果の薬が重なることがあります。
お薬手帳を1冊にまとめて、毎回見せてください。薬剤師が気づいてくれます。
お薬手帳を1冊にまとめるのは、いちばん効く0円の対策です。
病院ごとに手帳を分けていると、重複が見えません。そして重複した薬は、費用の無駄であると同時に、体にとっても負担です。
市販薬やサプリを飲んでいる場合も、書いておいてください。飲み合わせで問題が起きることがあります。
確認する先の、早見表
→ 表は横にスクロールできます
| 聞きたいこと | 聞く先 |
|---|---|
| 自己負担の上限や、申請の方法 | 加入している健康保険(協会けんぽ・健保組合・国民健康保険など) |
| 税の申告で控除が使えるか | 税務署、または税理士 |
| 薬の選択肢があるか | 医師、または薬剤師 |
| 薬が重複していないか | 薬剤師(お薬手帳を見せて) |
| 支払いが難しいとき | まず医療機関の窓口、そして加入している健康保険 |
今日からできること|お金をかけずに
- お薬手帳を1冊にまとめる:0円で、いちばん効きます
- 領収書を捨てずに、1か所にためる:捨てると、選択肢が消えます
- 市販薬とサプリも、手帳に書く:飲み合わせの問題を防げます
- かかりつけの薬局を1つに決める:薬歴が1か所にまとまります
- 費用が負担なら、その場で伝える:黙ってやめるのが、いちばんよくない
1つ目です。複数の手帳を持っているなら、1冊にまとめてください。重複は、そこでしか見つかりません。
やってはいけない、3つ
① 自己判断で薬を減らす
飲む回数を減らす、途中でやめる、半分にする。
これは、効かなくなるだけでなく、状態を悪くすることがあります。
費用が理由なら、そう伝えてください。
② 受診の間隔を、勝手に空ける
定期的に見ることで、早く気づける変化があります。
間隔を空けたことで見つかるのが遅れると、結果的に費用も体の負担も増えます。
③ 人からもらった薬を飲む
家族や知人が同じ症状でもらった薬を、分けてもらう。
これは、絶対にやめてください。処方薬は、その人の状態に合わせて出ています。
医療費について、よくある質問
お金がないので、薬を減らしてもいいですか?
やめてください。自己判断で減らすと、効かなくなるだけでなく、状態を悪くすることがあります。費用が負担になっていることを、医師か薬剤師に伝えてください。相談できる制度や、選べる方法があることがあります。黙ってやめるのが、いちばんよくないです。
自己負担の上限の制度は、いくらですか?
人によって違うので、ここでは書けません。対象になる条件・上限額・手続きの方法は、年齢と所得によって変わります。そして制度は改正されることがあります。加入している健康保険(協会けんぽ・健保組合・国民健康保険など)に確認してください。
安い薬に変えられますか?
選択肢があるかどうかは、医師か薬剤師に聞いてください。同じ成分で価格の違う薬がある場合がありますが、切り替えられるかは薬や体質、医師の判断によります。自分で決めることではありません。「そういう選択肢はありますか」と聞くところから始めてください。
領収書は取っておいたほうがいいですか?
取っておいてください。医療費が一定額を超えた場合、税の申告で控除を受けられる仕組みがあります。ただし対象になる費用の範囲と条件があるので、税務署か税理士に確認してください。捨ててしまうと、選択肢そのものが消えます。
お薬手帳は、病院ごとに分けたほうがいいですか?
1冊にまとめてください。分けていると、同じ効果の薬が重なっていても見えません。重複は、費用の無駄であると同時に、体にとっても負担です。市販薬やサプリを飲んでいる場合も、書いておいてください。
まとめ|減らすのは、受診ではなく無駄
- お金を理由に、受診や服薬をやめない。負担なら、その場で伝えてください
- お薬手帳を1冊に。0円で、重複が見つかります
- 領収書を捨てない。捨てると、選択肢が消えます
- 制度の中身は、加入している健康保険に確認。人によって違います
- 人からもらった薬を飲まない
複数のお薬手帳を持っているなら、今日1冊にまとめてください。
お金まわりで、ほかに気になっていること
固定費の見直しは、金額の大きいところからです。
- 保険料が高い気がする|比べる前に、並べる
保険料が高い気がする場合はこちらです - 固定費の見直しが続かない|最初の30分でやることを3つに絞る
固定費を30分で見直す手順はこちらです - お金が貯まらない|残ったら貯める人がやめるべき4つの習慣
お金が貯まらない場合はこちらです - 肩・腰・膝の痛みで病院に行く目安|様子を見てはいけないサイン
病院に行く目安を知りたい場合はこちらです - 老後のお金が不安|必要額を自分の数字にする4つの手順
老後のお金が不安な場合はこちらです - 薬を飲んだか思い出せない|飲み忘れより危ないのは二重に飲むこと
薬を飲んだか思い出せない場合はこちらです
