「うちの食費、多いのか少ないのか」——平均と比べたくなります。

ただそのまま比べると、たいてい話が合いません。統計でいう「食費」には、外食と惣菜が丸ごと入っているからです。スーパーのレシートだけを食費だと思っていると、比べる土台がずれます。

平均額と、その中身の両方を出します。

食費の平均はいくら?世帯人数別の月額目安

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世帯人数 1か月の食費 1人あたりに直すと
単身世帯 約44,700円 約44,700円
2人世帯 約79,300円 約39,700円
3人世帯 約92,200円 約30,700円
4人世帯 約103,400円 約25,800円
5人世帯 約112,000円 約22,400円

※総務省統計局「家計調査」2025年(令和7年)平均をもとにした数値。金額は読みやすいように百円単位で丸めています。

一人暮らしは、一人あたりで見ると4人世帯の約1.7倍を使っています。

原因は買い方にあります。

  • 売っている単位が大きい:肉も野菜も1パックが2〜3人分。一人だと使い切れず捨てる
  • 作る手間が割に合わない:1人分を作るほうが、材料も光熱費も割高になる
  • そのぶん外食と惣菜に流れる:ここが次の話につながります

食費の平均には外食と惣菜が入っている|内訳を見る

ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。

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世帯 食費の合計 外食 調理食品(惣菜・弁当) 外食+惣菜の割合
単身世帯 約44,700円 約9,800円 約8,300円 約4割
2人世帯 約79,300円 約10,800円 約12,000円 約3割

※総務省統計局「家計調査」2025年(令和7年)平均をもとにした数値。金額は読みやすいように百円単位で丸めています。

一人暮らしの食費は、およそ4割が外食と惣菜です。スーパーで食材を買っている金額は、実は6割ほどしかありません。

だから「今月の食材費は3万円だった。平均44,700円より安い」という比べ方は成り立ちません。外食と昼食代を足して初めて、平均と同じ土俵に乗ります。

4人世帯では外食がおよそ20,500円と、費目の中でいちばん大きくなります。ただしここには学校の給食費が含まれます。削れる外食と、削れない給食費が同じ枠に入っているので、金額だけを見て「外食が多すぎる」と判断しないでください。

食費の平均は地域でも違う|関東と沖縄で約8,000円の差

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地域 一人暮らし 2人以上の世帯
関東(最も高い) 約47,200円 約96,900円
沖縄(最も低い) 約39,300円 約77,300円
約7,900円 約19,600円

※総務省統計局「家計調査」2025年(令和7年)平均をもとにした数値。金額は読みやすいように百円単位で丸めています。

2人以上の世帯では、住んでいる地域だけで月に約2万円、年で約24万円の差がつきます。物価も、外食の値段も違うためです。

全国平均は、この幅を全部ならした数字です。関東に住んでいて平均を超えているなら、それは地域の相場を反映しているだけかもしれません。

食費が使いすぎかどうかの判断ライン|エンゲル係数で見る

金額そのものより、支出全体の中で食費が何割かで見るほうが実態に合います。これがエンゲル係数です。

  • 2人以上の世帯:約28.6%(1981年以来、44年ぶりの高さ)
  • 単身世帯:約25.8%

※総務省統計局「家計調査」2025年(令和7年)平均をもとにした数値。金額は読みやすいように百円単位で丸めています。 エンゲル係数=消費支出に占める食料費の割合。

ここから言えることが1つあります。

「去年より食費が増えた」の多くは、使いすぎではなく値上がりです。全国平均が44年ぶりの水準まで上がっているということは、同じ物を同じだけ買っていても金額が増えているということです。まず自分を責めないでください。

目安としてよく「25%以下」と言われますが、平均が28.6%の年にそこを狙うのは相当きつい設定です。次の点も知っておいてください。

  • 収入が少ないほど係数は上がる:食費は削りきれない支出なので、分母が小さいと割合は自然に高くなります
  • 一人暮らしと高齢世帯は構造的に高く出る

係数は「他人と比べる物差し」ではなく、去年の自分と比べる物差しとして使ってください。

食費を減らすときに手をつける順番

① 外食と惣菜の枠から見る

一人暮らしなら食費の約4割がここです。いちばん大きい枠なので、1割動かすだけでも効きます。食材の単価を削るより先に、ここを見てください。

② 捨てている量を減らす

買った物を使い切れずに捨てているなら、それは買った瞬間から消えることが決まっていたお金です。安く買う工夫より先に、捨てる量を減らすほうが確実に効きます。

③ 最後に単価を見る

まとめ買いや特売で単価を下げるのは、①と②が整ってからです。順番を逆にすると、安く買った物を捨てるという事故が起きます。

食費の平均について、よくある質問

統計の「食費」に外食は含まれますか?

含まれます。外食も惣菜・弁当(調理食品)も食費の一部です。学校の給食費も外食に入ります。スーパーで買った食材だけを食費と考えていると、平均とは比べられません。

平均より高いのですが、使いすぎでしょうか?

それだけでは判断できません。地域で月2万円近い差があり、外食が多いか少ないかでも大きく変わります。まずレシートを食材・外食・惣菜の3つに分けてから、どこが大きいかを見てください。

エンゲル係数はどれくらいが適正ですか?

「これ以下なら安心」という決まった線はありません。2025年の平均は2人以上の世帯で約28.6%です。収入が少ないほど割合は上がるので、数字が高いこと自体が問題とは限りません。去年の自分と比べるのが現実的です。

一人暮らしなのに平均より高いのはなぜですか?

一人暮らしは一人あたりでは4人世帯の約1.7倍を使っています。売られている単位が大きくて使い切れないこと、1人分を作るのが割に合わず外食に流れることが主な原因です。節約が下手なわけではありません。

去年より食費が増えました。何を見ればいいですか?

「量が増えたのか、単価が上がったのか」を分けてください。レシートの買った点数が去年と変わらないのに金額だけ増えているなら、値上がりが原因です。その場合は買い方ではなく、外食と惣菜の回数を見直すほうが効きます。

まとめ|平均と比べる前に、レシートを3つに分ける

  • 食費の平均は単身で約44,700円、4人世帯で約103,400円
  • 統計の食費には外食と惣菜が含まれる。一人暮らしはそれで約4割
  • 地域で月2万円近い差がある。全国平均は判定には使いにくい
  • エンゲル係数は44年ぶりの高水準。増えた分の多くは値上がり
  • 減らす順番は外食・惣菜 → 捨てる量 → 単価

比べる前にやることは1つです。レシートを食材・外食・惣菜の3つに分ける。それだけで、自分がどこにお金を置いているかが見えます。

食費を実際に下げる方法

どこが大きかったかで、読む記事が変わります。